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素材や・価格・宗派にも注目 仏壇の選び方

仏壇には大きさや素材、本尊など選ぶポイントが沢山あります。それぞれの仏壇の特徴や注意点などを種類別にまとめました。家族と相談しながら選んでいきましょう。

真言宗

真言宗(しんごんしゅう)

真言宗とは、弘法大師 空海(こうぼうだいし・くうかい)によって9世紀(平安時代)初頭に開かれた、大乗仏教の宗派で日本仏教のひとつです。真言陀羅尼宗(しんごんだらにしゅう)、曼荼羅宗(まんだらしゅう)、秘密宗(ひみつしゅう)とも言います。空海が中国(唐)に渡って「密教」を学んで、それを日本に伝えたことが始まりです。

空海は平安時代に、当時国際都市といわれていた長安(今の西安)の青龍寺で密教の大家・恵果和尚から法を授かり、その密教を京都の神護寺や東寺、和歌山の高野山を拠点に、日本にその教えを伝えました。そして国内でその教えが広まる過程で、真言宗や真言密教と呼ばれるようになり、今日に至っています。

宗祖 空海774年~853年
本尊 大日如来
主な経典 「秘密三部経」大日経・金剛頂経・蘇悉地経
唱名 南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)
焼香の作法 3回行う。
1回目は右3本の指で目の前に持ってくる。
2回目はそのまま横にお焼香。
3回目は2回目と同じ。

真言宗の教え

分派が多いことでも知られる真言宗は、18の本山、およそ同じ数の宗派があります。しかし、宗派は違っても宗祖は空海なので、一般的に位牌や墓石の戒名には「梵字の阿」を刻みます。これは、即身成仏をしたことを意味します。真言宗では大日如来を本尊とし、この身のままで仏になるという即身成仏を説いています。

密教の修行は

  • 身体の修行である身密
  • 言葉の修行である口密
  • 心の修行である意密

これをあわせて「身口意の三密修行」と呼びます。真言宗の教えは、分かりやすく言うと、「即身成仏」の理論と、その実践方法なのです。

空海は即身成仏ができる根拠を3つの観点から説明しています。

①六大

1つ目は「六大」です。六大とは、森羅万象を表している最も根源的な本体を指し、地大・水大・火大・風大・空大・職大の6つをいいます。これらが大日如来となり、宇宙や世界となり、人間となります。この宇宙に存在するもので「六大」以外のものはないというのが、仏教の奥義、真言密教の思想です。真言密教ではこれを万有の本体とし、大日如来の象徴としています。

②四曼(しまん)

2つ目は、「四曼」です。四曼とは、四種曼荼羅(ししゅまんだら)」の略で、大日如来の功徳を表す四つのマンダラのことです。4つのマンダラとは、

  • 大曼荼羅(だいまんだら)
  • 三昧耶曼荼羅(さんまやまんだら)
  • 法曼荼羅(ほうまんだら)
  • 羯磨曼荼羅(かつままんだら)

の4つです。

③三密

三密とは、大日如来の三業で、身密・口密・意密の総称です。仏の身体と言葉と心によって行われる3つの行為は、不思議であることから三密と称されます。また衆生の身体と言葉と心によって行われる3つの行為も、その隠された本性においては仏の三密と同等であるとされます。

意密 口密 身密
意味 精神的活動 波動的活動 物質的活動
内容 ・大日如来の心
・行者の瞑想
・三昧耶曼荼羅と対応
・大日如来の真実語
・行者の唱える真言
・法曼荼羅と対応
・大日如来の体の動き
・行者が結ぶ印
・大曼荼羅と対応

経典は?

真言宗の経典は、『大日経』『金剛頂経』『蘇悉地経』の3つです。これを「秘密三部経」といいます。真言宗はこの中でも比較的『大日経』『金剛頂経』を重視する傾向があります。また、上記の三経に『菩提心論』を加えて「三経一論」としたり、『瑜祗経』『要略念誦経』『釈摩訶衍論』を加えて「五部秘経・二論」としたりもします。

主な経典

  • 大日経(だいにちきょう)
  • 金剛頂経(こんごうちょうきょう)
  • 蘇悉地羯羅経(そしつじからきょう)
  • 瑜祇経(ゆぎきょう)
  • 要略念珠経(ようりゃくねんじゅきょう)
  • 般若理趣経(はんにゃりしゅきょう)
  • 般若心経(はんにゃしんぎょ)
  • 観音経(かんのんきょう)

総本山 十派

  1. 高野山真言宗:高野山金剛峰寺(こうやさんしんごんしゅう:こうやさんこんごうぶじ)
  2. 醍醐派:深雪山醍醐寺(だいごは:みくささんだいごじ)
  3. 東寺真言宗:教王護国寺(とうじしんごんしゅう:きょうおうごこくじ)
  4. 泉涌寺派:東山泉涌寺(せんにゅうじは:ひがしやませんにゅうじ)
  5. 御室派:大内山仁和寺(おむろは:おおうちさんにんなじ)
  6. 大覚寺派:嵯峨山大覚寺(だいかくじは:さがさんだいかくじ)
  7. 善通寺派:五岳山善通寺(ぜんつうじは:ごがくさんぜんつうじ)
  8. 智山派:仏頂山智積院(ちざんは:ぶっちょうさんちしゃくいん)
  9. 豊山派:豊山長谷寺(ぶざんは:ぶざんはせでら)
  10. 新義真言宗:大伝法院根来寺(しんぎしんごんしゅう:だいでんぽういんねごろじ)

多く信仰されている地域

真言宗は、浄土真宗や浄土宗に次いで信仰者が多い宗派です。都道府県別に見てみると、関東・東北地方で多く信仰されていいて、西日本の中では、四国や岡山で多く信仰されています。

真言宗の祈祷

祈祷とは、人々の願いを神様に祈り捧げる儀式のことで、最も丁寧な参拝方法と言われています。主に僧侶や祈祷師、神主などの特定の力を持つものが、神仏に呪文を唱えて祈りを捧げるのが一般的な方法です。

主な祈願は、
家内安全・子孫繁栄・社内安全・商売繁盛・災難消除・厄難消除・五穀豊穣
交通安全・病気全快・身体健全・寿命延長・出産安全・合格成就・学業増進
など、たくさんあります。

護摩祈祷

真言宗では、「護摩祈祷(ごまきとう)」をよく行います。護摩祈祷とは、火を焚いて祈る行為で、不動明王という仏様の前で、さまざまな願い事を護摩木に書いて、それを火の中に投げ入れ、炎の力によって燃やし、仏様に願い事を聞いてもらい、叶えてもらう儀式のことです。

真言宗のような密教では、強いお力持つ修法として「秘法中の秘法」とされ、もっとも重要な儀式のひとつとされています。

真言宗のお仏壇の選び方

ご本尊 大日如来(だいにちにょらい)
お脇掛 右:弘法大師空海
左:不動明王

真言宗では、金仏壇はあまり使用されなく、唐木仏壇またはモダン仏壇が使用されます。大日如来をご本尊に、開祖である弘法大師空海を右、不動明王を左に安置するのが一般です。

また、位牌や墓石の戒名には「梵字の阿」を刻みます。これは即身成仏がかなったことを意味します。ご本尊に大日如来をお祀りするのは真言宗だけのところが特徴です。

お仏壇選びは、真言宗に限らず、「必ずこうじゃないといけない」というような決まりはありません。近年は住宅環境の変化により、お仏壇を自由に選ぶ人も増えてきています。洋風のお部屋に合うデザインのお仏壇もあるので、ご自宅にのインテリアにあうお仏壇のデザインや、設置場所に合わせたサイズなども選ぶことができます。