終活の最新情報をお届け

素材や・価格・宗派にも注目 仏壇の選び方

仏壇には大きさや素材、本尊など選ぶポイントが沢山あります。それぞれの仏壇の特徴や注意点などを種類別にまとめました。家族と相談しながら選んでいきましょう。

天台宗

天台宗(てんだいしゅう)

天台宗とは、平安時代に「最澄(さいちょう)」が日本に伝えた宗派です。本山は、京都と滋賀県の間の比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)です。比叡山は、平安時代は仏教の中心地でしたが、その後、僧兵が現れたり、織田信長の焼き討ちにあったりと、歴史でも有名なので一度は名前を聞いたことがある人が多いのではないでしょうか。

天台宗は、もともと中国の天台山がルーツで、中国の智顗(ちぎ)と言われる人が開祖した宗派です。だから、智顗(ちぎ)のことを天台大使といい、その教えを天台宗と言います。最澄は平安時代804年に唐へ行き、天台山で修行をし、806年に日本に天台宗を伝えました。

宗祖 最澄766年~822年
本尊 釈迦如来・阿弥陀如来・薬師如来大日如来
主な経典 妙法蓮華経
唱名 南無釈迦牟尼仏(なむしゃかにぶつ)
焼香の作法 特に定めは無く、1回~3回の間で行う。

天台宗の特徴

様々な仏教の原点

天台宗は、仏教の歴史に大きな影響を与えた宗派です。浄土宗の法然、浄土真宗の親鸞、臨済宗の栄西、曹洞宗の道元、時宗の一遍、日蓮宗の日蓮など、様々な宗派の開祖が若い僧だった頃に比叡山で修行していました。このため、天台宗は様々な仏教の原点となった「仏教の母」と呼ばれている宗派なのです。

法華経を経典としている

天台宗は、「法華経(ほけきょう)」を経典としている宗派です。法華経とは、「誰もが平等に仏になることができる」と説いた大乗仏教の代表的な経典です。最澄はこの法華経の教えを最も重視していました。

法華経は、紀元前にインドで「サッダルマ・プンダリーカ・スートラ」という名で広まり、その経典が中国に伝わって僧侶・鳩摩羅什が「妙法蓮華経」と訳しました。日本には聖徳太子の頃に伝わりました。法華経は、日本仏教においてバイブル的な存在となり、古くから宗派にかかわらず読まれ続けられている経典です。

天台宗のご本尊は多種多様

多くの宗派のご本尊はこれと決まっているのが一般的ですが、天台宗のご本尊はそうではありません。天台宗の本尊は、「釈迦如来」です。

しかし、法華経では、全ての如来・菩薩・明王・諸天は、人々を教化(教えを説く)する為に、時と場所に応じて釈迦如来が姿を変えたものと説かれている為、それぞれの寺院の縁起によって釈迦如来の他にも「阿弥陀如来」、「薬師如来」、「観世音菩薩」、「不動明王」、「毘沙門天」など様々な、仏様・菩薩が祀られています。そんな中でも、一般家庭ではお仏壇に「阿弥陀如来」をご本尊として安置するのが一般的となっています。

天台宗の代表的な修行

天台宗で行われる代表的な修行は、「四種三昧」と「千日回峰行」という修行です。

四種三昧(ししゅざんまい)

四種三昧とは、天台大師の「摩訶止観」に基づく修行です。この修業は、心(動作)、口(唱え方)、意(心)の三業から分類し、4つのカテゴリーにわけたもで、4種類の三昧「常坐三昧」「常行三昧」「半行半坐三昧」「非行非坐三昧」によって成り立っています。

三昧というのは仏教用語で、心から絶念し、1つの対象に深く集中することを意味します。

常坐(じょうざ)三昧 静かに仏前に独座して、九十日間ひたすら坐り続け、精神を統一し法界を観ずること。
常行(じょうぎょう)三昧 七日ないし九十日を期限として、念仏を唱えながら、阿弥陀仏の像のまわりを歩き続ける修行。
半行半坐(はんぎょうはんざ)三昧 歩いて行う行と、坐って行う行の組み合わせたもの。
非行非坐(ひぎょうひざ)三昧 前記三種類以外の身体の行儀を問わないすべての三昧を指す。人が行うあらゆる動作を行うため、日々の生活が修行となる。

千日回峰行(せんにちかいほうぎょう)

千日回峰行とは、比叡山の峰や谷を7年かけて計1千日巡り、礼拝する厳しい修行です。白装束を纏い、開いていない蓮華をかたどった笠をかぶり、草鞋を履いて修行を行います。

1~3年目は年に100日、4~5年目は年に200日行います。5年700日を満行すると、最も過酷とされる「堂入り」が行われます。堂入りとは、9日間、断食・断水・不眠・不臥を行いつつ不動真言を唱え続けることです。6年目にはこれまでの行程に京都の赤山禅院への往復が加わり、1日約60kmの行程を100日続けます。最後の7年目には200日巡ることになります。これらをすべて終えると、千日回峰行は満行となります。

天台宗のおつとめ

天台宗ではおつとめの際に①懺悔文②開経偈(かいきょうげ)③般若心経④回向文を読経します。密教の一派なので数珠は必須です。

  • 懺悔文
  • 開経偈(かいきょうげ)
  • 般若心経
  • 回向文

護摩祈祷とは

天台宗では、真言宗と同じく祈祷が行われます。祈祷とは簡単にいうと「お祈り」のことです。人々の願いを神様に祈り捧げる儀式のことで、最も丁寧な参拝方法といわれています。奈良時代に、国を護ることを期待し、仏教に説かれていない雨乞いや、いろいろな現世利益を願う祈祷が行わたことから始まったものです。天台宗ではよく「護摩祈祷(ごまきとう)」が行われます。

「護摩」とは、火を焚いて祈る行為で、護摩祈祷とは、火を焚いて、その中で様々なお供え物を燃やすことにより、仏様にお祈りを捧げる祈祷のことで、主に真言宗と天台宗で行われます。

お寺で護摩祈祷をする時は、ご本尊が不動明王という仏様であることが多いです。護摩祈祷では、煩悩を焼き払ったり、災害を鎮めることをお祈りします。また、この他にも様々な願いに対して行う祈祷です。

天台宗が多く信仰されている地域

天台宗は真言宗と同じく、関東・東北地方で多く信仰されていいて、西日本の中では、四国や岡山で多く信仰されています。日本で最も多く信仰されている宗派は、浄土真宗ですが、これらの地域で多く信仰されている宗派の割合は、天台宗の方が多いのです。

天台宗のお仏壇

ご本尊 阿弥陀如来もしくは座釈迦
お脇掛 右:天台大師
左:伝教大師(最澄)

天台宗のお仏壇では、モダン仏壇や唐木仏壇がよく使用されます。ご本尊は、一般的には釈迦如来ですが、阿弥陀如来や観世音菩薩でも問題ありません。一般家庭の場合は阿弥陀如来を祀ることが多いです。お脇掛は、右に天台大師・左に伝教大師最澄をお祀りします。

天台宗のお仏壇は、「特にこれでないといけない」という決まりはありませんが、浄土真宗などで使用される金仏壇を使用することはないので、金仏壇は選ばないように注意が必要です。