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法律が絡む問題は専門家に相談を 相続・遺言のすべて

預金、不動産、車…相続の手続きが必要なものはたくさんあります。法律上の落とし穴も多く、正しく理解していないと大変なことに!経験豊富な専門家に相談して、早めに学んでおきましょう。

成年後見人を専門家に依頼した場合の手続きや報酬について

司法書士に成年後見人を依頼する理由とは?

成年後見制度では、親族が成年後見人になる場合と司法書士や弁護士など法律の専門家が成年後見人になる場合があります。法律の専門家が成年後見人になる場合において、実は司法書士に依頼されるケースが大部分を占めています。ではなぜ司法書士が多いのでしょうか?

成年後見の申し立ての流れ

本題に入る前に、成年後見の申し立ての流れをご説明します。流れとしては下記の通りになります。

  • 親族・入居施設・ケアマネージャー・行政機関などが司法書士へ相談
  • 裁判所に申し立てをする際に必要な、医師の診断書・財産状況の調査・戸籍関係・貢献に至る事情など、申し立てに必要な書類を司法書士が作成します。

司法書士に成年後見人を依頼するメリット

成年後見人は親族でもなることができますが、必ずしも親族の方の希望が通るわけではありません。親族が成年後見人に貼る場合は、申し立ての提出書類に「後見人候補者」という欄があるので、そこに記載します。その後、裁判所が判断し、実際にその親族の方になるかどうかが決まります。最近の傾向として、親族の方が成年後見人になる場合は、親族の方自身の財産とごっちゃになってしまうことを懸念して、親族の成年後見人の方を監督する「後見監督人」が付く場合も多くなっています。

専門職後見人の場合

「専門職後見人」とは、司法書士や弁護士など各種専門家が成年後見人になるケースのことです。こういった専門後見人が、法律のプロフェッショナルとして、身上監護や財産管理をするケースも多くなっています。ちなにみ、親族から直接依頼される場合もありますし、裁判所から選任される場合もあります。このような専門職後見人の場合、法律のプロが第三者的に成年後見人になっているので、資産が多い場合以外には、「後見監督人」が付くことも少ないです。そして、この専門職後見人の大部分を占めているのが「司法書士」です。その理由として、一つは、司法書士は自分たちが所属する組織の中で、常に研修などを行いながら、成年後見人としての知識を増やしたりしていることが挙げられます。そしてもう一つの理由は、その司法書士の組織の中でしっかりと監督して、成年後見人としての不正が出ないような体制になっているからなんです。そのため、裁判所からの選任の場合にも、司法書士を選任するケースが多いんです。

成年後見人の報酬はいくら?

これまでご紹介した成年後見人ですが、実際お願いしたときの報酬について「成年後見人の報酬はどうやって決めるのか?」や「成年後見人になったら、どれぐらいの報酬がもらえるの?」など疑問があると思います。また、司法書士などの専門家が成年後見人になった場合には、どれぐらいの費用が掛かるのかも気になるでしょう。ここでは、成年後見人の報酬の目安などをご紹介いたします。

成年後見人の報酬

成年後見制度は「法定後見制度」と「任意後見制度」の2つに分けることができます。これら2つの報酬について一番の違いは「報酬の決定方法」です。また、家族が成年後見人になる場合と司法書士や弁護士などの専門家が鳴る場合では報酬相場は変わります。

成年後見人の報酬の相場

法定後見制度は、判断能力が低下した人のため、必要に応じて法律行為や財産管理を代わりにしてくれる人を家庭裁判所で選任してもらう制度です。この選任された人を「法定後見人=成年後見人」と言います。法廷後見制度の場合は、成年後見人から「報酬付与の申し立て」がされると、家庭裁判所が定めている基準をもとに、被後見人の経済状況や地域の物価など総合的に判断して報酬金額が決められます。従って、成年後見人の勝手な判断で、本人の財産から報酬を受け取ることは許されません。したがって、報酬を受け取るには一般的に1年または半年に1回の頻度で、家庭裁判所に対して「報酬付与申立て」手続きを行う必要があります。成年後見人の報酬は【基本報酬】と【付加報酬】の2種類があります。

  • 基本報酬:通常の後見業務に対する報酬(日常的な預貯金の出納など)
  • 不可報酬:特別の後見業務に対する報酬(不動産の売却や遺産分割など)

裁判所が提示している報酬の算定基準は、本人の資産が多く、成年後見人の仕事が複雑なほど、報酬が高くなる傾向になっています。

基本報酬

通常の後見業務を行う事の対価として定めるのが、この基本報酬になります。

家族や親族が成年後見人の場合:報酬相場 月額0円~6万円

家族や親族が成年後見人になっている場合でも、家庭裁判所に報酬付与申し立てを行えば、報酬を請求することができます。ご家族の場合、報酬付与の申し立てをせず無償でされていることも多くあります。

司法書士などの専門家が成年後見人の場合:報酬相場 月額2万円~6万円

法廷後見制度の場合は、家庭裁判所が算定基準にしたが、費用を算出することになっています。専門家であっても、家庭裁判所へ報酬付与の申し立てを行う必要があります。

付加報酬

一般的な成年後見人の仕事に比べ「特別に困難な場合」や、預貯金の出納などの日常業務以外の「特別なことを行う場合」に基本報酬に加算してもらう報酬を「付加報酬」といいます。ここでいう「特別困難な事情」は次のようなケースです。

  • 本人が多数の収益不動産を所有しており、管理が複雑なケース
  • 諸事情により前任の成年後見人が解任され、後任として選ばれた成年後見人がひき綴ケース
  • 親族間に意見の対立があり、その調整が必要なケース

このような特別困難な事情に該当する場合は、家庭裁判所の判断でその成年後見人の基本報酬の50%の範囲内の相当額が報酬として付加されます。また、成年後見人が以下のような「特別な行為」をした場合に限り、家庭裁判所の判断でその行為に相当する報酬が付加されます。

  • 本人の代わりに訴訟を行い、勝訴して本人の管理財産額を1000万円増加させた場合
  • 本人の配偶者が亡くなったことにより、遺産分割を行い、2000万円の遺産を本人が取得した場合
  • 居住用の不動産を3000万円で売却し、療養看護に必要な費用をねん出した場合。

任意後見人の報酬の相場

任意後見制度は、元気なうちに成年後見人になってくれる人と「任意後見契約を締結」し、判断能力が低下したときに備える制度です。したがって、報酬金額については当事者間で決めて「任意後見契約書」に明記しておけば、家庭裁判所への報酬付与を申し立てをすることなく、報酬を受領することができます。一般的には、任意後見人の報酬として2種類の報酬があります。

  • 月額報酬(定額報酬)…通常の後見業務に対する報酬(日常的な預貯金の出納など)
  • 各種手続き報酬…特別の後見業務に対する報酬(不動産の売却や遺産分割など)

月額報酬(定額報酬)

通常の後見業務を行う事の対価として定めるので、この定額報酬になります。

家族や親族が任意後見人の場合:報酬相場 月額0円~6万円

家族や親族が任意後見人になる場合でも、当事者間の契約によって報酬金額を決めておくことができます。金額としては3万円または5万円と決めておくことが多いでしょう。

司法書士などの専門家が任意後見人の場合:報酬相場 月額3万円~6万円

任意後見人の場合は「任意後見契約」によって定められた内容が報酬金額になります。司法書士や弁護士などの専門家に依頼する場合の報酬相場は月額3万円~6万円になります。最後に忘れていけないのは、任意後見監督人の月額報酬です。

任意後見監督人:報酬相場 月額1万円~3万円

任意後見制度では、任意後見監督人の選任が必須になるため、必ず任意後見監督人への報酬支払い義務が発生します。任意後見監督人は家庭裁判所の判断で弁護士や司法書士の専門家が選任され、報酬金額については家庭裁判所が決定します。

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