終活の最新情報をお届け

法律が絡む問題は専門家に相談を 相続・遺言のすべて

預金、不動産、車…相続の手続きが必要なものはたくさんあります。法律上の落とし穴も多く、正しく理解していないと大変なことに!経験豊富な専門家に相談して、早めに学んでおきましょう。

法定相続分の具体例について詳しくみていってみよう

法定相続は計算が多くわからない!と敬遠しがちかもしれませんが、大まかに知っておくことによって「誰にどのくらいの金額が相続されるのだな」と把握することが可能です。
そのため遺言を残す場合であっても、遺族トラブルを避けるためにも法定相続による相続分の金額を知っておいても損はありません。
それでは詳しく見ていきましょう。

法定相続の大まかな計算をしてみよう!

まずは自分の遺産を合計してみよう

まずは自分にどのくらいの遺産があるのかを計算してみましょう。

  • 預貯金
  • 株式
  • 不動産
  • 生命保険金(非課税枠あり)
  • 退職手当金(非課税枠あり)
  • 墓地(非課税)
  • 借金

これらを合算した分が相続の対象になります。

預貯金3,000万円 株式1,200万円 不動産4,000万円

3,000万円+1,200万円+4,000万円=8,200万円

生命保険金と退職手当金の非課税枠について

生命保険金と退職手当金につきましては、非課税枠があります。

計算式は【法定相続人数×500万円】になります。

例えば妻、子3人の場合、法定相続人が4人になるので、

【500万円×4人】で非課税枠は2,000万円になります。

生命保険金…3,000万円
退職手当金…1,500万円

上記のような場合、生命保険金の課税対処額は【3,000万円-2,000万円】となり、1,000万円となります。v 退職手当金については、1,500万円を非課税額である2,000万円を上回っているため、課税対象額は0円となります。

相続税の基礎控除について

上記のように、今ある財産全てを合算したら、基礎控除額を算出して課税額を出していきます。

相続税の基礎控除額

3,000万円+(600万円×法定相続人数)

先ほどと同じように法定相続人数が妻、子3人であった場合、法定相続人数は4人となります。
これを計算式に当てはめると

3,000万円+(600万円×4人)=5,400万円

となります。

合算した財産が8,200万円であった場合、相続税の課税対象額は8,200万円-5,400万円で2,800万円となります。

合算した財産が5,400万円以下だった場合は、課税対象額が0円となり相続税は掛かりません。

実際にどのように法定相続が行われるのか具体的にみていこう

法定相続の順位について

法定相続には順位があります。

  1. 配偶者、子(直系卑属)
  2. 親(直系尊属)
  3. 兄弟姉妹(甥・姪)

上記のようになります。

『1位 配偶者、子』の意味は?

例えば例えば被相続人(亡くなった方)に妻、子、父母、兄弟姉妹がいるとします。
この場合、法定相続人になれるのは誰でしょう。

このケースの場合は妻と子になります。

それでは被相続人(亡くなった方)に妻、父母、兄弟姉妹がいて子はいないケースだとどうでしょう?
この場合、法定相続人になれるのは配偶者のみになります。

さらに、妻も既に逝去していて、子、父母、兄弟姉妹の場合は、子のみが法定相続人になります。

『2位 親』、『3位 兄弟姉妹』が法定相続人になるケースは

それでは次の順位である「親」「兄弟姉妹」について。
2位の親の場合は、被相続人が未婚の場合や、子どもがおらず妻が亡くなっている場合で、親が健在の場合に相続人になります。

上記のケースで親が亡くなっている場合、3位の兄弟姉妹が相続人になります。

直系卑属、直系尊属とは

子、親は法定相続人になることができますが、実はこれは便宜上子・親としているだけで、なんらかの事情で子が亡くなっていて孫しかいない場合や同じく親がどちらとも亡くなっていて祖父母がいる場合などは、その人たちが法定相続人になります。
相続人が兄弟姉妹の子(甥・姪)しかいない場合でも相続権が発生します。
これを代襲相続といいます。

法定相続の割合は?

法定相続の割合については配偶者がいるかいないかによって異なります。

配偶者がいる場合

配偶者は法定相続人の中でも、最も相続額の割合が大きい相続人になります。

    配偶者・子の場合 1/2・1/2
    配偶者・親の場合 2/3・1/3
    配偶者・兄弟姉妹の場合 3/4・1/4

配偶者・子が相続人の場合

配偶者・子の場合、配偶者半分、子半分という配分になりますが、子が複数いる場合は、この1/2から人数分で均等に割ります。

相続額が3,000万円の場合で、配偶者・子が3人いる場合

    配偶者 3,000万円×1/2 1,500万円
    子一人当たり 3,000万円×1/2 1,500万円 1,500万円×1/3=500万円

配偶者がいない場合

配偶者がいない場合の法定相続は、子、親、兄弟の順番に相続権が発生します。
そのため、相続額が3,000万円で子が3人いる場合は

3,000万円×1/3 一人当たり1,000万円 を相続することになります。

子がいる場合は親、兄弟が相続する権利は発生しません。

相続権が発生しない人

被相続人と関係があるので、一見相続権がありそうに見えるけれども実は相続権が無い人の例です。

離婚した元配偶者

被相続人の子は、被相続人が再婚し子を持った場合でも相続権が無くなることはありません。
しかし離婚した元配偶者の場合は別です。
離婚した時点で相続権は無くなり、復活することはありません。

内縁関係

実質妻や夫の役割を果たしているけれども、法的に配偶者ではない関係にある方も、相続権は発生しません。
しかし被相続人が遺言を残していれば、包括遺贈で内縁の妻を包括遺贈者とすることが出来、相続人らと共に遺産分割協議の参加者として参加しなければなりません。

再婚相手の子ども

再婚相手の子どもは相続人にはなれません。
養子縁組をした場合は、相続権が発生します。

被相続人の姻族

被相続人の妻の両親などは相続権は発生しません。

法定相続以外の親族

例えばいとこなんかは小さい頃から仲が良く親しい関係にある人もいるかもしれませんが、いとこは法定相続権がありません。

相続放棄をしたい人

負の財産が多い場合などに、相続放棄という方法があります。
しかし相続放棄を一度行ってしまうと、相続放棄を撤回することはできません。
また相続放棄をすると、相続権が移動するので、法定相続人で相続権がある人の場合は相続権が移動します。

その他にも相続放棄は「すべての財産を相続することが出来なくなる」「法定相続人の人数が変わるため、税率や控除額などが変わる」といった注意しなければない点があるのでよく検討したい部分ですよね。

    ※胎児は相続人になれる
    相続時に胎児が子や兄弟姉妹など法定相続に入る場合、胎児も相続人とみなされます。
    ただし堕胎や流産、死産となった場合は相続権が無くなります。

法定相続ってどんなときに利用されるの?

遺産相続の多くの場合において、遺産分割協議がされます。v その際に遺言が無かったり、遺言が無効であったり、遺言の内容があまりにも偏っていて話し合いが決裂してしまうことがあります。

そういった際に法定相続の割合を知っておくと、法定相続ならばどのくらいの割合で自分が相続するのかの目安がわかりやすいです。 また遺言で法定相続分とは異なる相続の割合で相続したとしても、法定相続人の人数によって相続税率が変わってきます。

相続の多くは話し合いで解決しているようですが、相続人が多くなればなるほど遺産分割は揉める傾向にあります。
分割協議を長く続けることは、体力的にも精神的にも疲弊してしまいますので、できればトラブルが無い状態で決着したいですね。

法定相続TOPに戻る

相続・遺言のカテゴリ一覧